創sola空さん【オーガニックおやつ/大津市】

今回お話を伺ったのは、創sola空(そら)の菅如子さん。 

くさつFarmers' Marketでは、アレルギーの方や身体への負担を考慮し、卵・バター・白砂糖を使わず、オーガニック食材で作る低血糖の焼き菓子やマクロビクッキーなどを販売されています。
この日は、そんな”オーガニックおやつ”を製造されているご自宅を訪ねました。 

緑とハンドメイドで包まれた温かい空間


【幼いころに触れたもの】 

菅さんは、滋賀県大津市の大石出身。一帯が山に囲まれた地域で、実家には畑があり毎日遊ぶのは家裏の竹藪でした。幼い頃から自然の豊かさや昔ながらの風習に触れていたこともあって、自然の恵みを活かした食に惹かれていきます。
家を離れてからも採れたての野菜のおいしさが忘れられず、子供にも野菜を育てるところから経験させたくて、アパートのベランダにプランターを作って自家栽培していたのだとか。そんな日々を過ごす中、芽生えたのが「いつか自然の恵みを活かした食に関わる仕事がしたい」という想いでした。 


【走り出したきっかけ】 

その想いが実際に走り出したきっかけは、娘さんの重度の卵アレルギーでした。卵の入っていない食品を買い求めていた時にマクロビオティックや陰陽五行に出会い、生活に取り入れていかれたそう。
その後もローフードや栄養学などについて学んでは、自身の生活に取り入れる日々。

それぞれの理論で身体が受け付けるところもあれば、合わないところもある。試行錯誤の中で、体調の個人差まで行き届かない理論の偏りや好きな食べ物までも制限するのはどうなのか、食生活のあり方に疑問を持つようになります。  

その疑問がさらに膨らんだのは、高齢者介護に携わる職場でのこと。糖尿病の方の食事は、1日に摂って良い糖質の摂取量が制限されているため、純粋に食を楽しめないことに加え、低血糖になって体調を崩すという現状を目の当たりにすることが多くあったそう。
「ひとり一人の身体に合うように、食をどういう風にコントロールして自分の身体と付き合うのがいいのだろう?」
考え抜いた末、菅さんがたどり着いた答えが、“オーガニックおやつ”でした。

「そもそも食は楽しむもの。これは食べちゃいけないとか、オーガニックしか食べてはいけないという押しつけはなくて、カラダがおいしいと感じるものを取り込んでゆく。はみ出したっていいんよっていうことを大事にしたいんですよね。」 

マクロビ生活を始めた当初は、好きな果物も制限する生活に窮屈さを感じていたそう。少しずつ自分にはみ出していいと言ってあげられるようになったのは、娘さんとのやり取りからだったと言います。

「子供も小学生になってお菓子をもらってきた時に私の気持ちを伝えるけど、子供は『大丈夫。身体に悪いんでしょ。でも私は食べるの』と言ってきたときに、『そっか』と許せる余裕が出てきました。」 



【オーガニックの敷居を下げる】 

 「私が以前、娘の卵アレルギーで食に気を付けていたように、お買い求めに来て下さる方もこれは食べて大丈夫なものなのかを1つずつ確認して選ばないといけない。だからどれを選んでも大丈夫なんだって安心していただける環境を作りたい。また、よりどり価格になっているのは、世間で思われている『オーガニックは価格が高い』という敷居を下げたいという気持ちがあります。」

 創sola空にはオーガニックに関心の高いお客さんだけでなく、ナッツアレルギーの方も買い求めに来られます。そのためマクロビクッキーはナッツも不使用のアレルギー対応クッキーとなっています。ここにも菅さんの想いが詰まっています。



【自然の恵みと向き合うなかで】 

料理教室もされている菅さん。伝統美容塾という協会に所属し、昔ながらの天然の調味料の作り方や、季節の催事のこと、日本の独特の文化とそれにまつわる発酵料理を伝える活動をされています。
先日も発酵料理教室と砂糖不使用のスイーツ教室を開催されたとか。 

そんな話の中、見せてもらったのが下の写真にある2つの瓶。左は、もちごめと焼酎でつくるみりん。右は青い梅に酢とみりんを入れただけでできる蜂蜜風梅干し。こうやってみると、醤油だってみりんだって昔の人は自分たちで作っていたんだと実感する。こんなところから食を通じて人がどのように自然と向き合い、暮らしていたのかを知ることが出来るのですね。 

「食はどこからでもいろんな形で繋がっていけるから、関わる方々の何かのきっかけ作りになれたらと思って取り組んでいます。」と話す菅さん。 

世代を超えて食で心が繋がる。これまで受け継がれてきた手作りの温もりや人との繋がり、自然との接点を再確認する。そうやって食を見直すきっかけを提供することで、暮らしのあり方を、地域のあり方を見直したりできるかもしれない。
食の可能性を感じたお話でした。 

マーケットで食べられるヴィーガンカレー


 【最後に】 

「くさつFarmers’ Marketでいろんな人と交流してやっぱり楽しいな、この温かい場所が好きだなと思って。」と優しい表情で話してくれました。くさつファーマーズマーケットも今年で3年目。
だんだんと地域の人、出店者さんにとって人とつながれる馴染みの場所に慣れてきたのかなと。 

創sola空に対する想い、料理教室、これまでの食に対する姿勢。
菅さんのいろんな顔を教えてもらったけども、そこには「みんなで食を楽しく、暮らしを豊かに」という一貫した想いを感じました。

みんなの手が届くところにいいものを。
そんな日常の延長線上を菅さんのオーガニックおやつから感じていただけたらと思います。 



くさつFarmers' Market

かつて東海道の宿場町として、多くの人がほっと一息ついた場所”くさつ”。 時代は変わっても、肩肘はらずのんびりとした時間を感じられ、 心の趣くままに愉しめる、そんな場所が残り続けることを。 週末の憩いの場として、温まりある空間をみなさんとともに育めますように。

0コメント

  • 1000 / 1000