citta cafe 【ヴィーガン料理/守山市】

昨年の春、守山市にオープンしたヴィーガン料理のお店「citta cafe」。場所は、JR守山駅から徒歩6分のところにあります。 

「ヴィーガン料理。」 

そう聞いただけで、ついハードルの高さを感じてしまいますが、cafeという名のとおり気軽に楽しんでもらえるお店です。今回の訪問では、メインシェフである青木美香さんにお話を聞いてきました。

https://biwako-otsu.keizai.biz/headline/1744/



【ヴィーガンは何から生まれる料理…?】 

citta cafeと出会うまで、私が食べたことのあるヴィーガン料理は、どうしても満足感がなかったり、色合いも地味なものがほとんどでした。動物性の素材を一切使わないで作られ、健康には良いのかもしれないけれど。食べ終わってから、別のお店でケーキを食べる時もしばしば。毎日こういうお料理じゃ、正直物足りないなと思っていました。 

でも、美香さんの料理を初めて食べたとき、ヴィーガン料理だからとか素材云々よりも、しっかりしたコク、味わいがあり食べ終わって満足満腹!と思えることに驚きました。
そして見た目も美しい。生き生きとした季節のお野菜がまるで一枚の絵のようで。野菜の持つ個性がいかされた、色・食感・味をいつもと違う角度から楽しめます。良い意味でヴィーガン料理のイメージが裏切られた瞬間でした。 

きっと、初めて出会う人の認識を変えてくれるほどの驚きと魅力があるはず。こういった料理がどのように生まれたのか、そもそも美香さん自身はどうしてヴィーガン料理にたどり着いたのでしょうか。 



【好きなことから作る楽しさを感じて】 

 もともとは食の世界とは無縁のアパレル関係に勤務されていた美香さん。6年ほど勤め店長まで経験したとき、やり切ったと感じたそうです。そして生まれたのが、「実践の方がいい」という思い。それは、”売る立場”から”作る立場”へ自身の立場を変えることでした。 

そんな気持ちの変化が生まれていた時期。ワーキングホリデーに出ていた友人の影響を受けて、自分も海外での暮らしを体験してみたい!とフィールドを広げる機会を手にします。 




【旅先で感じた、人としての豊かさ】

ニュージーランドやオーストラリア、西アフリカなど…様々な国を巡りながら、いろんな人、景色、異なる文化や価値観に触れ、外から日本を見つめる経験をされる中、
ふと目が合った時にニコリと微笑まれること、旅の中で見ず知らずの外国人である私に優しく食べ物を分けてくれたこと、兄弟で小さなお菓子を仲良く分け合う姿…それらは、とても純粋な姿だったと話す美香さん。その表情はとても優しく、心が豊かに感じられたことが伺えます。 


【当たり前ではないというのが当たり前。】

ほかにも海外滞在期間中に、オーガニックやヴィーガンが当たり前の街での暮らしも経験。日本では菜食主義へのイメージはポジティブではないことが多いですが、海外ではもっと身近でポジティブなものとして認知されていたそうです。 

海外で一緒に暮らしていた友人が菜食主義で、わざわざ値段の高いお豆腐を買い求めている姿を見て衝撃を受けたとも聞かせてくれました。彼女にとっては、それが当たり前のこと。当たり前が違うという驚きは、このことだけではなくヴィーガン料理に使う素材の使い方でも度々感じたそうです。

https://www.shiga-create.jp/moa/archives/id/4241/cate/gourmet/ 



【テーブルから世界を変えよう】

https://www.shiga-create.jp/moa/archives/id/4698/cate/gourmet/


お野菜はすべてオーガニック。くさつFarmers’ Marketの出店農家さんの野菜も多いcitta cafeさんですが、ここであらためて美香さんに「オーガニックの魅力はなんですか?」とお聞きしてみると、「美味しいのは当然あるんやけれど安心、安全ですよね…もっと良くしたいと思ったら、自分の周りから始めようと思って。」という返事が返ってきました。 

食=健康の要。食育に力を入れていた友人が若くして病気で亡くなったことも、食への想いを強くした出来事だったと言います。「料理をするのが好き!おもてなしをするのも好き!自分の周りの人から健康になってほしい!」ここから本格的に料理の世界へ入っていきます。 



【ヴィーガン料理に優しさの哲学をのせて】

この取材よりも前の話ですが、美香さんの言葉で印象的なものがあります。 

 「ヴィーガン料理は、どんな人でも同じテーブルで同じ料理を楽しめるのがいいです。」 

 どんな国・文化の人でも
どんな宗教を信仰していても
アレルギー体質の人でも
様々な信念をもっている人でも

全ての人が同じテーブルで同じ料理を楽しめる。 


この話を聞いた時、なんて視野が広くて人類愛が大きな人だろうと感動したのを覚えています。料理が飢えをしのぐ為だけのものではなく、優しさを持ち、想いをのせて食べる人たちを迎えてくれる…そこには平和な哲学が存在しました。 

オーガニックが環境に対してもいいことだったり、家畜を大量飼育・消費しなくてすむのもヴィーガン料理の魅力の一つだと語られた美香さん。

その優しい視点は食べる人だけのものではなく野菜を育てる農家さんへも向けられていきます。  


【手間なことには、愛がある】

これまで、美香さんが素材を提供してくれる農家さんを探すとき、必ず畑を訪問し見てきました。そしてそこで農家さんと話をして人柄を知り、想いを聞いてきたそうです。
料理する以外の時間だけれど、大切にしてきたこと。手間をかけてでも、野菜を見るだけじゃなく作り手の想いも見る。そして伝える。
オーガニックの野菜は農薬を使わない分、虫や草から守るための手間暇がかかります。生産量が減ることもあります。それでも日々畑と向き合う農家さんの想いは、そのまま野菜の味わいとなってくるのではないでしょうか。 

逆も然り。cafeのお客さんからこのお野菜が美味しいと言ってもらったことや喜んでもらったことを農家さんへ直接伝えられているんだとか。
農家さんは、野菜を食べてくれた人と直接会話する機会が少ない分、大切に育てた野菜が実際どうだったのか?気になるところです。その気持ちに寄り添うように伝えてあげることは、喜びを循環させるとても素敵なことだと思いました。 

 「料理を作り提供する」だけではなく「農家さんの想いも繋いで料理し幸せになってもらう」という視点は、きっと多種多様な文化や、純粋な人たちとの出会いがベースになっているんでしょう。



【美味しい = 二つの幸福】  

最後に「美香さんにとって”美味しい”って何ですか?」と聞いてみました。 

少しだけ驚いたような表情をしてから

「美味しいは幸福です。美味しいものを食べることも幸福やし、美味しいって言ってもらえるのも幸福。」と答えてくれました。 

 きっとこの”幸福”の中には、もっともっと沢山の幸福があると思います。 


・様々な人と同じテーブルで食事をする幸福 
・美味しい幸福
・身体に優しい幸福
・美味しいと言ってもらえる幸福
・環境にやさしい幸福


目にも楽しく食べて幸せを感じられる料理は日々進化中です。
是非皆さんにも、新鮮な驚きと幸福が届きますように。 



【店舗情報】

LUNCH:11:00〜 L.O 15:00

DINNER:17:00〜20:00 L.O 19:00

CAFE:11:00〜20:00

くさつFarmers' Market

かつて東海道の宿場町として、多くの人がほっと一息ついた場所”くさつ”。 時代は変わっても、肩肘はらずのんびりとした時間を感じられ、 心の趣くままに愉しめる、そんな場所が残り続けることを。 週末の憩いの場として、温まりある空間をみなさんとともに育めますように。

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